自分の立ち位置

今の仕事はとにかくお客さんと対話する機会が多い。


これまでのエンジニア人生の中で、表立ってお客さんと対話する機会は数えるくらいしかなかった私。


今の仕事は日常的にお客さんにメールするし、顔合わせて対応することもよくある。


人と関わることが、特に社外と関わる機会が増えてきた。


最初の職場では、会社内での仕事がメインだった。

それも最初の数年はチーム内に閉じた狭い世界。

部署間での仕事に変わり始めたあたりで、次の職場へ行った。


そこでは部署間の繋ぎがメイン業務。加えて、社外のベンダーとの関わりも日常的になった。


そして、今は顧客との対応も日常化している。


自分は技術に強みがあり、人間関係については弱みだと長年感じていた。

社会に出た時点では、そのコンプレックスがめちゃくちゃ強かった。

だから、とにかく技術を磨くことだけに興味があり、それが出来ないことに対してふて腐れていた。


今はどうか。

社内からは、顧客の対応は私に任せておけば安心だと言われている。

ベンダーへの対応も私以上にモノを言える人はいないと認められている。


いつのまにか弱みが強みに変わっているのだ。


私は社外どころか、社内でも個人的な関係を結べないタチの人間だ。

だからきっと営業なんかは出来ない。


でも、同じエンジニアとして、お客さんの考えていること、困っていることを理解できる。


理解できるからお客さんが納得しないような独りよがりの回答をすることもないし、

逆にお客さんの思考を気付かせないままに、誘導することもできる。

社内の都合を鑑みて、お客さんをコントロールできる。


そして、ベンダーの方便も手抜きも分かる。安直には逃がさない。


これらは今の職場で出来ない人を見て、改めて自分の強みと認識することができた。


出来ない人は自分の感情を優先させ過ぎるか、自分の労力ばかりを主張したがる。

だから顧客の興味がどこにあるか、が目に入らない。

ある


新卒の時に、まさかこんな風に成長するなんて思ってなかった。


振り返って見て、最初に描いていたキャリアなんて全然歩めていない。

それに対して恨みの気持ちが無いわけではない。

自分よりも平凡な人が苦労もせずに生きていることに対しては特に。


だけど、これが自分のこの世界での立ち位置なのかなと、思う。


子供を連れた初旅行

子供を連れて初めての旅行に来た。

本当は盆休みに沖縄にいく予定だったのだけど、双子台風に流されて、白浜にやってきた。

今日もにわか大雨で近隣の県では警報が出ていたりと、あまり好ましいコンディションではなかったのだけど、無理して来てよかった。

 

息子は終日ハイテンションで大喜び。海に行ったら波打ち際ではしゃぎ、市場に行ったら水槽で泳ぐ魚に心を奪われる。

ホテルでもプール、遊具、温泉、バイキングと、すべてを楽しみ尽くしてくれた。

 

子供を持つっていいもんだなと旅行を通じてすごく思った。

【ふるさと納税 '2018】感想②

2018年に行ったふるさと納税の感想・第二弾です。

 

kent-s.hatenablog.jp

 

兵庫県 篠山市 生とろろ・味とろろ詰め合せ

www.furusato-tax.jp

部類のとろろ好きなので、楽しみにしていたものの、とろろの粒度がきめ細か過ぎて、いまいち。とろろはとろろの繊維が感じられるくらいが良いと思います。

量は多いけど、寄付額14,000円は少し高いかと思います。

 

北海道 栗山町 大地の恵み「とうもろこし(イエロー)」6本

※受付終了

5000円の寄付で6本のとうもろこしが貰えます。栗山町の良いところは少額の寄付で、少なめの量を頼めるところ。ふるさと納税ではこういう小回りの利くところは結構レアです。

3歳の子供がとうもろこしが大好きなので注文。家族3人で2日で平らげました。味は普通でした。

 

佐賀県 鹿島市 B-14 うなぎの蒲焼 1尾入り

www.furusato-tax.jp

今年二回目のウナギでした。ただし、冷凍ではなく、レトルトなので賞味期限は5日とかなり短い。地元のかば焼き屋さんが焼いたものだそうだ。

お値段は1尾で10,000円と少し高いが、さすがに美味しかった。知り合いにもお勧めできるし、また頼みたい一品。

 

北海道 栗山町 北海道くりやま「ひとりじめスイカ

※受付終了

またも栗山町。5,000円の寄付で小ぶりのスイカ一個が貰えます。

これも子供が好きなので注文。味は普通でしたね。

1Password使うのやめた

1Passwordを使うのをやめた。理由はただ一つ。月々300円は高いから。

 

私は7月からandroid携帯に乗り換えた。そのときに困ったのがそれまで使っていたパスワード管理アプリがiOSしかなかったこと。

ちなみに使ってたのはこちら。240円買い切りだ。

Password 3 Pro

Password 3 Pro

  • Gerinn LLC
  • ユーティリティ
  • ¥240

 

最初はandroidでも似たようなものがいっぱいあるだろう、ぐらいにしか思ってなかったのだが、安心して使えそうなものがなかなか見つからない。

で、1Passwordを選んだ。理由は最も有名と聞いたから。appleも全社で導入していると聞くし間違いないだろう、と。

ところが無料トライアルが終了間際になって、有償版の案内が来てびっくり。月額300円もすることに、そのときはじめて気付いた。

こんな大したことのないアプリに月額課金なんかすべきじゃないです。アコギな商売するところもあるもんですね。

 

で、結局買い切りで安めのこちらに乗り換えた。660円である。

試用期間で1passwordに入れていたデータを移し変えるのはなかなか大変だったけど、使い心地には満足してます。

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我が家のヒミツ

 

我が家のヒミツ (集英社文庫)

我が家のヒミツ (集英社文庫)

 

奥田英朗は「我が家の問題」を読んでから好きになった作家。本作も文庫化されて書店に並んでいるのを見て真っ先に購入した。

本作は「我が家の問題」と同じ短編集。家族関係が共通したテーマになっているが、自分が34歳既婚だからか、夫婦間の愛情がメインになっているように思えた。いまいち…と感じる話もないではないが、「手紙に乗せて」と「妻と選挙」はズシンと来た。

手紙に乗せて

主人公は母が亡くなったばかりの若手サラリーマン。父・母・自分・妹の4人家族で同居していたが、精神的支柱であった母が突然亡くなった。とりわけいつも自信に溢れていた父がすっかり元気をなくしており、主人公と妹はそのことにショックを受ける。

この短編で発見だったのは、遺族の感じている景色と周りが見えている景色の違い。僕自身は肉親は健在なのだが、数年前に同期の友達が父を亡くして凄くショックを受けていたことを思い出した。その時、何も応えることが出来なかったなと。

他にも幾度となく葬式に足を運んだ。祖父母はみんな亡くなった。職場の同僚の肉親がなくなったことは数知れず。それから同僚の死も3回あった。

いずれも軽薄な僕なので、社会人としての義理以上のものはなかったが、遺族らは全く違う見方をしていたんだなとこの小説を読みながら思った。

そんな風に思えるのは中年に差し掛かるにつれ、自分の若い頃の残念な行動が、思い出されるからだ。若い頃は痛みが想像が出来ないために、人を傷つけても無頓着なのだ。失敗して落ち込んでいる人を見ても、ただ人間的に弱い人と思うだけ。

でも、自分がオジサンになってみてオジサンも実は物凄く脆いことに気づいた。そして想像以上にたくさんのハンディを背負っていることにも。

自分がそうした立場に立たされて見ると、若い人たちの世間知らずな面を正直悔しいと感じるが、一方で若い頃の自分を顧みて人のことは言えない。

この歯がゆさ、どこにぶつけることも出来ないんです。ただ、同じような経験をした人に理解してもらうことで、人ってものすごく救われるんですよね。だけど、そんな場って滅多に無くて、だから、この小説はそうした傷ついているたくさんの人たちの救いになると思った。

妻と選挙

直木賞作家の主人公の妻が、突然、市議会議員の選挙に立候補すると言い出した。最初は妻の選挙に否定的だった主人公だが、一度言い出したら聞かない妻に反対することができず、自分に面倒はかけないという条件付きで了承する。

一方、主人公は作家として旬をすっかり過ぎており、自分の書きたいことが、社会から求められない現実を目の当たりにしていた。自分自身の仕事の風向きが悪い中で、妻の選挙の状況が芳しくないことを知る。そして、自分がダメな時は妻に輝いてほしいと思い、妻の選挙を応援しようと決心する。

うちも妻が最近、転職活動を始めるようになった。妻はもともと東京でOLをしていたのだが、僕の転職を機に退職して、一時は専業主婦を、そして今は派遣社員として工場の事務をやっている。転職は正社員を目指してのもの。もともと仕事に対して自尊心が高い人なので、自分を活かせる場は派遣という立場ではないと考えたのだと思う。

ところが転職活動は全くもってうまくいかない。専門性の高いスキルは持っているとはいえ、30代半ばという年齢に加え、職場も通勤時間の関係で限定される。さらに、子供がまだ小さいので数年は定時で帰れることが必須。悪条件が重なっている。

正直、まだ早いんじゃないかと最初は思った。子供がもう少し大きくなってからの方がいいんじゃないかと。

しかし、自分が仕事に対して諦めを感じていた時期であり、自分が輝けないのなら妻に輝いてもらいたいという気持ちが最近は出てきて、家事や育児などなるべく転職活動に時間が取れるように応援するようになっている。

この短編は今の自分の境遇と近いので、主人公に素直に共感。サクセスストーリーとなっていた点も良かった。

映画 三度目の殺人

映画、三度目の殺人を見た。かなりの良作。

あらすじは他所に譲るとして、裁判とは何か、を深く考えさせられた。劇中に出てくる裁判には、世間一般で当然求められるべき、真実や善悪が存在しない。裁判官も弁護士も検事も単なる職業であって、それぞれの立場での振る舞いが求められ、その求められる振る舞いというのは真実や善悪の追求ではなくなっている。宗教が無く、欧米の合理性を輸入して受け入れた国の悲しい現実である。

 

そうした裁判において役所広司演じる三隅は、供述が二転三転し、裁判の物語を作るのに苦慮するタイプの被告人として登場する。これに最後まで翻弄されたのが、福山雅治演じる重盛弁護士。

 

きっと三隅の犯罪には、重盛が忖度した通りのバックグラウンドがあった。三隅は広瀬すず演じる咲江の人生を守ることを第一優先に考えて、命を捨てた大勝負をした。物語の状況から考えてこれは明らかだ。重盛は言葉にしなくても、それを理解して協力した。裁判に勝つことが彼にとっては第一だったが、今回に限っては、例え裁判に負けても依頼主の要望を叶えることを決心したのだ。

 

しかし、無事裁判が重盛と三隅の思惑通りに負けた後の、重盛と三隅の最後の面会の場面。重盛は「忖度したんですわ」と三隅に言うが、三隅は「そんな美しい理由があれば素敵ですね」と否定。三隅にして見れば、この否定は嘘だと見抜けるだろ?くらいの気持ちだと思われる。しかし、これにより重盛は、自分が勝手な勘違いで三隅を死刑に追いやった可能性が拭いきれなくなった。「ただの器」という揶揄の含んだ発言がぽろっと出たのは、自分の父親が三隅に持った印象をやっと理解出来た、ということだろう。自分は三隅の人間としての志の高さを尊重して行動していたつもりだったが、それは三隅という空っぽの器を前にした自分が、自分を納得させるために盛り付けた物語に過ぎなかったのではないかと。

 

非常に後味の悪い結末だったが、この後味の悪さが今の世の中で行われている裁判の現実なのだろう。司法関係者の方々は大変だ。自分が当事者になれば、もっと仕事しろーって怒るんだろうけど。

インド料理 ビンドゥ

妻・子供が実家に帰省し、一年に何度あるか分からない一人きりの休日。普段は行けないところに行ってみようと思い、久しぶりに梅田に行った。今年の正月に前の職場の上司と飲みに行って以来なので、5カ月ぶりだ。

で、行ってはみたものの、それほど楽しいことはなかった。目的としてヨドバシカメラでPCパーツを見ようと思っていたのだが、案外楽しくなかった。前はパーツを眺めるだけで随分面白かったのだが、手で触ってああだこうだ考えながらブログにレビューを書いたりするのが今は楽しいかな、というところ。鉄オタは見るオタク、乗るオタク、撮るオタクと専門が分かれるそうだが、私にとってのPCパーツは買って楽しむのが今のマイブームらしい。

大した時間も潰れなかったものの、昼飯には良い時間になったので腹ごなしを考えた。食べたいものでぱっと浮かんだのがアジア料理。なのだが、梅田はことのほか、アジア料理専門店が少なかった。東通り商店街付近を歩いたのだが、目につくのは焼肉屋ばかり。みんな肉が好きなんだな。僕はもうあんまり好きじゃないんだけど。

スマホ片手にベトナム料理やタイ料理を調べながら歩いた。一軒、良さそうなベトナム料理屋を見つけた。それがビアホイというお店。だが、この店、よっぽど人気があるのか行列が出来ていた。近くにジャニーズ大阪のビルがあったので、ジャニーズオタクの方々のご用達なのかも知れない。若い奴らに交じって並ぶのは気が引けるので、諦めてほかの店を探した。

bia-hoi-umeda.owst.jp

ここまでで一時間くらい彷徨っていたと思う。もう諦めて適当な定食屋にでも入ろうかとも思ったが、ここまで来てそんな妥協はしたくないと思い、ググってようやくたどり着いたのがここ、インド料理屋ビンドゥ。また若い奴らでごった返しているんじゃないかという不安を感じつつ、地下へ続く階段を降り、ドアを押すと、中はガラガラ。客層も2人連れの女性客と、一人客のおっさんが二人。考えうる中で最高の環境だった。

ss-bindu.com

インド人っぽいウェイターに頼んだのはAランチ。ナンとカレーのセットだった。とにかく近所で食べれないものを、と考えつつも、結局近所のインドカレー屋でも食べれるメニューに落ち着いてしまったことを頼んだ後に後悔するが、今日出来るベストの選択だったのだと思うことにした。

料理はとても普通のカレーとナンだった。辛さを中辛とかにすべきだったのかも知れない。ジャパナイズされた角が取れたカレーで刺激が足りない。ナンも平凡だった。これなら近所のインドカレー屋のナンの方がまだバターの香りが香ばしく食べ甲斐があったというもの。悩んだ挙句がこれなのか、とガッカリした。まあ、好物なので残さず全部平らげたけれど。誤解を招かないように言っておくと、決してまずくはない。私のアジア料理全般に求めるレベルが高いのだ。

今日の反省点は、都会なら何でもあるだろうと、梅田に行くべきではなかったというところか。たまに行ってみると楽しい、というのも案外当てはまらないものなのだ。また、アジア料理を扱う専門店も増えてきたとは言え、探すとなるとなかなか遭遇しないもんだ。後で調べてみると高槻の方がアジア料理は優良店が多そうだ。明日は高槻の町をぶらついてみようと思う。狙うのはベトナム料理かタイ料理。