音楽というビジネス

学生の頃、輝いていたバンドがあったのだが、その悉くがビジネスであることを知った。ラルクアンシエルJUDY AND MARYは最たるもの。バンドじゃないが、SMAPもそうか。メンバーの人間関係はギクシャクし、みんな辛い辛いと思いながら「仕事」として音楽をやっていた。

音楽家は好きなことを仕事にして成功した人達だという印象があったので、真実を知ってショックであり、好きでもないことなのに、人を魅了できるほど良い物が作れることに驚き。大ヒットになる作品って、普通の仕事じゃ駄目で、作っている本人が心から楽しんだ状態で生まれるものだと思っていた。

僕もサラリーマンで仕事が嫌で嫌でたまらないけど、今、ここで切れて、雑な仕事をすれば、次の仕事は干されて職場に居づらくなったり、もっと面倒なことになると思って、仕事してる。まさか音楽の世界もそんな普通の仕事の1つだったとはね。

そして、音楽を楽しんだ人達が作った音楽は世の中に受け入れられないという無情。ラルクアンシエルのソロ活動はコアな人にしか受け入れられなかったし、JUDY AND MARYも同じ。ようやくYUKIが世界観を確立させた感があるが、JUDY AND MARYの勢いとは程遠い。サザンオールスターズを見てもいい。桑田佳祐という個人はサザンと比べるとあまりにちっぽけだ。

個人個人は勿論凄いのだが、ヒットするには個人だけじゃ不十分。人間と人間の化学反応が凄い偉業を成し遂げる。しかし、化学反応の当事者達は物凄い痛みに耐えている。音楽以外でも、例えばソニー創始者の井深と盛田の二人組はギクシャクした関係だったのかも、と思ってみたり。